No.84新着 大阪府内のケースワーカー不足:33自治体中23で標準数に届かず計316人不足(2016年4月)
大阪府が国と地方の協議(2017年12月)に出した資料では、2016年4月1日時点で府内33自治体のうち23自治体でケースワーカーが標準数に届かず、不足は計316人。充足率が最も低い市は38.3%だった。
本文と出典
【要点】
・大阪府知事は全国知事会の代表として、2017年12月5日の「生活保護制度に関する国と地方の協議」に、ケースワーカー(現業員)の体制についての資料と提案を出した。
・資料によると、2016年4月1日時点で大阪府内の33自治体のうち23自治体で、ケースワーカーが社会福祉法の標準数に比べて不足し、不足数は合計316人だった。
・府は、監査で必要数を満たすよう指導しているが、職員定数の抑制や厳しい財政の中で体制整備は限界だと説明した。
【数字・中身】
大阪府内でケースワーカーの不足が大きい10自治体(2016年4月1日時点・資料では市名を伏せてA〜J市と表記):
・A市:被保護世帯7,535、不足58人、充足率(現員÷標準数)38.3%
・B市:4,230世帯、不足20人、61.5%
・F市:14,512世帯、不足60人、66.7%
・残りの7市の充足率は64.3%〜70.9%
例として示された門真市(2015年4月1日現在):
・被保護世帯4,535(うち高齢者世帯52.7%)
・ケースワーカーの標準数56人に対し現員36人で、20人不足
・不足を補うため、週4日勤務の非常勤ケースワーカー8人を雇い、主に高齢者世帯を担当させている
府の提案(2017年12月5日):
・高齢者世帯の訪問回数を減らしたり、外部に委託したりできるようにし、人手を働ける世帯の支援に回す
・就労支援員や保健師などの専門職の配置基準と財政措置を設ける
【背景】
・社会福祉法第16条は、市の福祉事務所では被保護世帯80世帯ごとに1人をケースワーカーの「標準」とする。実際の人数は、この標準をふまえて各自治体が条例で決める。
・府は、保護率の高い自治体ほど保護にかかる費用の負担に加え税収も少なくなりがちで、体制を整えるうえで構造的な課題を抱えていると説明した。
・資料は、大阪府の保護率は3.28%で都道府県で最も高いとしている(2017年8月の厚労省速報による)。
【注意】
・数字は2015〜2016年の時点のもので古い。その後の大阪府内の状況は今回確かめていない。
・全国のケースワーカー数と1人あたりの担当世帯数(2021年4月)は別の記事「ケースワーカーの配置基準(市部80世帯に1人)と実際の担当世帯数(2021年4月)」を参照。
・府の提案は府の意見で、国がそのとおりに制度を変えたわけではない。
【出典】
・生活保護制度に関する国と地方の協議(平成29年12月5日)資料2 全国知事会代表 大阪府知事からの提案(厚生労働省掲載)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000186854.pdf
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