No.68新着 最低所得の給付を受けている人が働き始めると、収入の何%が給付減と税で消えるか(OECD・2024年):日本64.6%、OECD54.8%
OECDの試算で、最低所得の給付を受ける単身者が平均賃金の67%の仕事に就くと、増えた収入のうち給付の減少と税・保険料で失う割合は2024年に日本64.6%。OECD54.8%、米国29.0%、英国61.3%、オランダ74.2%。
本文と出典
【要点】
・OECDは、仕事のない人が最低所得の給付を受けている状態から働き始めたとき、新しい仕事の収入のうち、給付が減る分と税・社会保険料で手元に残らない割合(実効税率・参加税率)を国ごとに試算している。
・単身・子どもなし、住宅関連の給付も受けている人が平均賃金の67%の仕事に就く場合、2024年の日本は64.6%。OECDの値は54.8%。
・最低賃金の仕事に就く場合は日本66.6%、OECD57.2%。住宅関連の給付を含めない場合(平均賃金の67%)は日本47.3%、OECD44.0%。
【数字・中身】
単身・子どもなし・住宅関連の給付あり・平均賃金の67%の仕事に就く場合(2024年・新しい仕事の収入に対する%):
・オランダ74.2、デンマーク72.1、スウェーデン67.2、フィンランド65.6、日本64.6、ドイツ63.4、英国61.3、フランス57.4、スペイン56.0、オーストラリア56.0、韓国44.0、カナダ39.7、米国29.0、イタリア16.9、OECD54.8
同じ条件で最低賃金の仕事に就く場合(2024年):
・オランダ77.9、ドイツ76.6、日本66.6、オーストラリア66.5、スペイン62.1、英国60.9、韓国56.9、フランス56.0、カナダ37.7、米国27.7、OECD57.2
ひとり親・子ども2人・住宅関連の給付あり・平均賃金の67%(2024年):
・日本70.0、OECD58.0
2025年の値:
・OECD51.8(単身・平均賃金の67%)など。日本の2025年の値はデータに含まれていなかった
【背景】
・最低所得の給付は収入が増えると減る仕組みのため、働き始めると給付の減額と税・保険料が重なる。この割合が高いと、働いても手元の収入が増えにくい。
・日本の生活保護では、働いた収入の一部を手元に残す勤労控除がある(このサイトの別記事の題材)。
【注意】
・制度を同じ前提の世帯にあてはめたモデル世帯の試算で、実際の受給者の平均ではない。就職したときの一時的な手当(つなぎの給付)は含めない条件の値。
・「OECD」の値はデータベースの表記どおりで、計算に入っている国は条件によって違う。
・データの取得は2026年10月(OECDの統計データベース)。
【原文】
・Effective tax rates on taking up work when claiming minimum income benefits(OECD, DSD_TAXBEN_PTR@DF_PTRSA)https://sdmx.oecd.org/public/rest/data/OECD.ELS.JAI,DSD_TAXBEN_PTR@DF_PTRSA,/all?startPeriod=2020
【出典】
・Effective tax rates on taking up work when claiming minimum income benefits(OECD 統計データベース・2026年10月取得)https://sdmx.oecd.org/public/rest/data/OECD.ELS.JAI,DSD_TAXBEN_PTR@DF_PTRSA,/all?startPeriod=2020
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