No.61新着 税と社会保障で貧困はどれだけ減るか(OECD・2021年):日本は33.6%→15.4%、働く世代は15.7%→12.7%
OECDのデータで、税・社会保障の前の所得で見た貧困率は日本で2021年に33.6%、後では15.4%。18〜65歳では15.7%から12.7%へ3.0ポイントの低下で、フランス(23.9%→8.1%)や英国(19.3%→10.5%)より下がり幅が小さい。
本文と出典
【要点】
・OECDの所得分配データベースは、働いて得た所得などの「市場所得」で見た貧困率と、税・社会保険料を引いて年金・手当を足した「可処分所得」で見た貧困率を並べて出している。差が大きいほど、税と社会保障で貧困が減っていることになる。
・2021年の日本は、市場所得で33.6%、可処分所得で15.4%。
・18〜65歳に限ると、日本は15.7%から12.7%と下がり幅が3.0ポイント(このサイトでの計算)。同じ年のフランスは15.8ポイント、英国は8.8ポイント、米国は8.6ポイント下がっている。
【数字・中身】
全体(2021年・%・中央値の50%基準・市場所得→可処分所得):
・日本33.6→15.4、米国29.3→15.2、英国28.6→11.7、ドイツ31.4→11.8、フランス36.8→8.5、スウェーデン25.0→9.2、韓国21.1→14.8、カナダ25.2→10.5、イタリア35.2→12.8、スペイン34.1→14.4
18〜65歳(2021年):
・日本15.7→12.7、韓国13.8→10.1、米国22.2→13.6、英国19.3→10.5、ドイツ17.8→11.7、スウェーデン14.0→8.7、フランス23.9→8.1
65歳超(2021年):
・日本63.0→20.0、韓国59.9→39.3、米国57.8→22.8、英国57.3→14.5、ドイツ79.3→12.6、フランス85.8→5.8
(数字は小数第1位に丸めた。下がり幅はこのサイトでの計算)
【背景】
・市場所得には公的年金が含まれないため、高齢者の市場所得の貧困率はどの国でも高く、年金を足すと大きく下がる。
・働く世代では、失業給付・家族手当・社会扶助などがどれだけ届いているかが、下がり幅の違いに表れると考えられる。
【注意】
・市場所得の貧困率は「税も給付もなかったら」という機械的な計算で、制度がなければ人の働き方も変わることは考えていない。
・データの取得は2026年10月(OECDの統計データベース)。日本の最新値は2021年。
【原文】
・Income distribution database(OECD, DSD_WISE_IDD@DF_IDD)https://sdmx.oecd.org/public/rest/data/OECD.WISE.INE,DSD_WISE_IDD@DF_IDD,/all?startPeriod=2018
【出典】
・Income distribution database(OECD 統計データベース・2026年10月取得)https://sdmx.oecd.org/public/rest/data/OECD.WISE.INE,DSD_WISE_IDD@DF_IDD,/all?startPeriod=2018
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