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No.98新着 生活保護をベーシックインカム(最低所得保障)に置き換える案:研究者・政党の提案と、政府・連合の慎重論(国内)

名古屋商科大学の原田泰教授は2024年3月26日の衆議院厚生労働委員会で、生活保護の問題点を挙げてベーシックインカムを提案した。武見厚生労働大臣は2023年12月6日、社会保険方式が基本で、既存制度との調整や財源など大きな課題があり慎重な検討が必要と答えている。

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資料の日付
2024年3月26日
分野
改革案・提言
立場
賛否のある論点
タグ
ベーシックインカム財政負担就労・自立支援子ども・ひとり親
地域
日本
資料の種類
公的資料
テーマ
ベーシックインカム

本文と出典

【要点】 ・ベーシックインカムは、国がすべての個人に最低限の所得を条件をつけずに給付する考え方(政府答弁の説明)。生活保護のように資産や収入を調べて困っている人に出す制度とは考え方が違う。 ・原田泰・名古屋商科大学ビジネススクール教授は2024年3月26日、衆議院厚生労働委員会の参考人として、生活保護の抜本的な見直しとしてベーシックインカムを提案した。 ・日本維新の会は「維新八策2026」で、給付付き税額控除、負の所得税またはベーシックインカムによる「最低所得保障制度」の導入を掲げている。 ・政府は、日本の社会保障は社会保険方式が基本で、導入には慎重な検討が必要との答弁を続けている(武見厚生労働大臣・2023年12月6日など)。 【数字・中身】 原田教授が挙げた生活保護の問題点(2024年3月26日・参考人意見): ・無年金・低年金の人を救う役割を担い、年金制度の不備を補う制度になっている ・生活保護の水準以下で暮らす世帯は受給世帯の13倍ほどいるのではないか(本人も「ラフな計算」としている) ・働いて多く稼ごうとすると、ほとんどが差し引かれ、自立を妨げる ・ケースワーカーが一人ひとりに寄り添う支援は、人手の面でもう難しい ・子どもへのベーシックインカムならひとり親の貧困を減らせるとし、医療などは現物給付もあり得るとした 政府の答弁(武見厚生労働大臣・2023年12月6日衆議院厚生労働委員会): ・年金や生活保護など既存の制度との調整、給付の重複、追加の財源の確保、すでに払った保険料や積立金の扱いなど、乗り越えなければならない大きな課題がある ・これまで政府内で具体的な検討が行われたことは承知していない ・質問したのは井坂信彦議員(立憲民主党・無所属) 【背景】 ・岸田文雄首相(当時)は2023年2月1日の衆議院予算委員会で、社会保険方式とベーシックインカムにはそれぞれ利点とデメリットがあり、現実に採用できるかも含めて国民の前で議論することが重要と答えた。 ・海外の実験の例は、別の記事(フィンランドのベーシックインカム実験)を参照。 【論点】 ・ベーシックインカムなど最低所得保障に切り替えるべきとする立場(原田教授・2024年3月26日、日本維新の会「維新八策2026」):生活保護は必要な人の多くに届いておらず、働くと給付が減る壁もあるので、すべての人に最低限の所得を給付する仕組みのほうがよいとする。原田教授は、自身の試算では財政的にも何とかなるとした。 ・慎重とする立場(武見厚生労働大臣・2023年12月6日答弁):社会保険方式という理念に照らして慎重な検討が必要とし、既存制度との調整や財源などの課題を挙げた。 ・慎重とする立場(連合の清水秀行事務局長・2023年2月16日衆議院予算委員会公聴会):ベーシックインカムには全国民に同額を配る案から個別制度と組み合わせる案まであり共通の理解がないとした。障害・病気・高齢・ひとり親などそれぞれの課題への支援は引き続き重要で、検討するなら今の制度の見直しや巨額の財源も含めた国民的な議論が必要とした。 【注意】 ・ベーシックインカムの金額や財源を示した政府案はない(2026年10月時点で確かめた範囲)。 ・「13倍」は原田教授の大まかな試算で、厚生労働省の捕捉率の推計とは別のもの。 ・給付付き税額控除の議論は別の記事(社会保障国民会議の中間とりまとめ)を参照。 【出典】 ・第213回国会 衆議院厚生労働委員会 会議録(2024年3月26日・原田泰参考人の意見)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121304260X00520240326/6 ・同 会議録(2024年3月26日・原田泰参考人の答弁)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121304260X00520240326/32 ・同 会議録(2024年3月26日・原田泰参考人の答弁)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121304260X00520240326/106 ・第212回国会 衆議院厚生労働委員会 会議録(2023年12月6日・武見敬三厚生労働大臣の答弁)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121204260X00420231206/136 ・第211回国会 衆議院予算委員会 会議録(2023年2月1日・岸田文雄内閣総理大臣の答弁)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121105261X00420230201/249 ・第211回国会 衆議院予算委員会公聴会 会議録(2023年2月16日・清水秀行公述人)https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121105262X00120230216/56 ・維新八策2026 個別政策集(日本維新の会)https://o-ishin.jp/policy/8saku2026.html

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